中等症・重症のアトピー性皮膚炎の注射薬デユピクセントが生後6ヶ月のお子さんから使用できるようになりました。デュピクセントとは、アトピー性皮膚炎の炎症に関わるIL-4、I L-13という物質(サイトカイン)を直接抑制する注射薬です。
当院では皮膚科学会認定 皮膚疾患ケア看護師をはじめとする熟練したスタッフによるアトピー性皮膚炎の外用指導に力を入れているため、今まで治療がうまく行ってなかった方でも、よくなって喜んでいただくことも多いです。さらに、最近ではコレクチム軟膏やモイゼルト軟膏のような効果の高い外用薬で、コントロールできる患者さんも増えてきましたが、しっかり頑張って塗っていらっしゃるにもかかわらず、疾患の勢いが強く掻痒や皮疹に悩まされている方もいらっしゃいます。そのような方にデユピクセントは重篤な副作用や併用禁忌薬(併用できない薬剤のこと)もなく、効果が高い薬剤で当科も15歳以上の方に多く処方してまいりました。
成人は2週間に1度の注射で自己注射なさる方がほとんどです。
小児の場合、体重によって使用量・頻度・注射の形状(ペン型、シリンジ型)がかわってきます。
クリニックで注射していくことも、自宅で保護者の方(あるいはご本人)が注射していくこともできます。
在宅注射はとても便利だとは思いますが、保護者の方が嫌がるお子さんに注射していくのは中々大変かも知れませんね
そのあたりも含め、ご相談して参りたいと思います。
こちらからも適応と思う患者さんにはお話してまいりますが、ご興味のある方はご相談くださいね。
デュピクセントについて製薬会社サノフィさんのサイトです。ご覧くださいね。
院長 加藤しおり